IT業界においてプロジェクトを成功させるためには、依頼主と開発側の意思統一が極めて重要です。そのための第一歩として、「RFP(Request for Proposal=提案依頼書)」の作成が挙げられます。RFPは、クライアントの要求や期待を明確に伝え、開発側がそれに応じた提案を行うための基本文書です。この記事では、クライアント目線でRFPを作成する方法について詳しく説明します。
クライアント目線で作成する
RFPを作成する際に最も重要なのは、クライアント目線で書くことです。また、開発側にとって理解しやすく、具体的な情報を提供することで、プロジェクトのスムーズな進行を促します。
クライアントの視点に立つことで、依頼内容が明確になり、開発側もより適切な提案が可能となります。
クライアント側の要求をまとめる
クライアント側に「要求は何ですか」と問いかけたとしても、具体的な要求が出てくることはほとんどありません。そのため、こちらから要求を引き出してまとめてあげる必要があります。ここではそのようなヒヤリングポイントをまとめてみました。
誰のため、何のため
RFPには、まず「誰のため、何のため」にプロジェクトが必要なのかを明確に記述します。例えば、特定の顧客層に対する新しいウェブサイトの開発や、社内業務の効率化を図るシステムの導入など、目的とターゲットを明確にすることが重要です。この段階でプロジェクトの背景や目的を詳しく説明することで、開発側が全体像を把握しやすくなります。
- ヒヤリング項目例)
- プロジェクト概要
- 目的
- 背景
- 目標
- ターゲット
- ユースケース
依頼対象
次に、依頼対象となる具体的な範囲を明確にします。例えば、ウェブサイトのフロントエンド開発、バックエンド開発、デザイン、コンテンツ作成など、どの部分を依頼したいのかを明確に記述します。これにより、開発側は必要なリソースやスキルを把握しやすくなり、適切な提案を行うことができます。
- ヒヤリング項目例)
- UI/UX設計
- デザイン
- フロントエンド
- バックエンド
- インフラ環境構築
- 外部接続先との連携
要求
RFPの中心となるのが、クライアントの具体的な要求事項です。ここでは、システムやウェブサイトに求める機能や性能、デザインの要件、使用する技術スタックなどを詳細に記述します。例えば、以下のような項目を含めると良いでしょう。
- ヒヤリング項目例)
- 業務要件(業務として実現したいこと、解決したいことなど)
- システムの機能要件(ユーザー登録機能、検索機能、レポート生成機能など)
- 非機能要件、性能要件(レスポンス速度、同時接続ユーザー数など)
- デザイン要件(ブランドガイドラインに基づいたデザイン、レスポンシブデザイン対応など)
- 技術要件(使用するプログラミング言語、フレームワーク、データベースなど)
- 納品物(仕様書、操作マニュアル、デザイン元ファイルなど)
- 希望納期
詳細な内容は要件定義フェーズで詰めることになりますので、要求を整理する段階では箇条書きでまとめられる範囲で良いと考えます。
提案が欲しい内容
次に、開発側からどのような提案を期待しているのかを明確に記述します。具体的には、提案書に含めてほしい情報や、プレゼンテーションの内容、提案書のフォーマットなどを指定します。例えば、以下のような項目を含めることが考えられます。
- ヒヤリング項目例)
- プロジェクトの進行スケジュール
- 開発プロセスの詳細
- リソースの配置(開発チームの構成など)
- コスト見積もり
- リスク管理の方法
- 過去の実績やポートフォリオ
これらの情報を提供することで、クライアントは提案内容を比較しやすくなり、最適な開発パートナーを選定することができます。
その他
最後に、その他の重要な情報を追加します。例えば、RFPの提出期限や選定プロセス、契約条件などです。これにより、開発側は提出期限を守り、適切な提案を行うことができます。
- ヒヤリング項目例)
- RFPの提出期限や選定プロセス
- 契約関連
- 支払いに関する希望
- その他、アクセス解析やSEOなど、強みがあれば提案して下さいといった内容
まとめ
RFPの作成は、プロジェクトの成功に向けた重要なステップです。クライアント目線で具体的かつ詳細な情報を提供することで、開発側との意思統一を図り、プロジェクトをスムーズに進行させることができます。依頼主と開発側の信頼関係を築き、最適な提案を引き出すために、RFPの作成には十分な時間と労力をかけることが重要です。
プロジェクトの目的や要求事項を明確にし、開発側にとって理解しやすい形でRFPを作成することで、双方にとって有益なプロジェクトが実現するでしょう。これからプロジェクトマネージャーを目指す方々には、RFPの重要性を理解し、適切な作成方法を身につけることが求められます。
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