ミニマム経営手法

会計ソフトの入力や仕訳を自分で対応するメリット

    個人事業主/フリーランスでも法人でも避けては通れない税務会計。売上がそのまま自由に使えるお金になるならとても気楽ですが、そんなわけにはいきません。せっかくの売上も、会計処理の内容次第では純利益に大きな影響を及ぼしかねません。また、税理士に依頼するとしても丸投げになってしまうため、言われるがままにお任せするしかなくなってしまいます。

    今回は会計ソフトの入力や仕訳を自分で対応するメリットを書いてみます。

    顧問税理士は契約しておいた方が良い 

    「自分で対応したほうが良いと書いているのに、顧問税理士とは契約しておいた方が良い?」という矛盾を感じられるかもしれません。しかし、税務会計は専門知識を必要とし、年々変わる制度も考慮しなければいけません。そのため、「気になったことを質問できる」という意味で、顧問税理士とは契約しておいた方が良いと考えます。

    仕訳に困ったり、新しい制度に対する疑問があるようなときには質問ができるよう、最低限のプランで税理士との顧問契約はしておいた方が良いでしょう。

    そのうえで、出来れば1期分でも良いので、自身で会計ソフトの入力や仕訳を対応することで、お金に対する理解が深まると思います。

    お金に対する理解を深める

    経費計上や節税対策という観点で「お金」に関すること全てを税理士に丸投げにすると、丸投げした税理士の経験値や倫理観を基準とした税務処理になってしまいます。もちろん法令順守という大前提のもと、万全を期した税務処理にはなっていると思いますが、利益を有効活用して来期の事業に向けた使い方をする、といった考慮は無いかもしれません。

    そのため、自身で会計ソフトの入力や仕分けを対応することで、税理士に対して「この費用はこういう仕訳という認識で大丈夫かな?」というように、意思は自分で持ちながら、税理士はあくまで確認してもらう、という意識をもつことで、お金に対する理解が深まり、お金の使い方が上手になります。

    経費計上できる対象として意識しておくべき項目 

    細かいお金でも丁寧に仕訳することで、バランスの良いお金の使い方になり、税務署から見ても「しっかりしているな」という印象を与えられるのではないかと考えます(あくまで個人的な推測ですが)。いつ税務調査が入っても大丈夫という気持ちでいるためにも、経費計上できる対象と全体の割合を意識しておくことは重要です。

    以下によく使う経費計上の項目をまとめてみました。

    会議費

    「会議費」という響きから「打ち合わせ」のような印象が強いですが、「会食=飲みの席」も会議費として計上可能です。2024年4月以降は一人当たり10,000円以下(以前は一人当たり5,000円以下だった)の会食は全額損金参入が可能ですので、うまく考えることで節税対策に繋がります。

    似たような項目で「接待交際費」がありますが、特にひとり法人や個人事業主の場合に「税務署が注目する項目」と言われているため、会食関連は会議費とした方が良いかもしれません(あくまでプライベートとは切り分けて計上していることが前提)。

    通信費

    電話代、インターネット代、ドメイン、サーバーなど、特にIT業界であれば自然と使用することが多い項目です。

    悩みに出るポイントとしては「個人携帯の電話料金」や「自宅のインターネット代」などがあるかと思いますが、これらについては「家事按分(かじあんぶん)」という考え方のもと、業務環境に応じて経費計上しても支障はないと考えます。具体的には「生活時間の約半分を自宅で業務している」という環境であれば、控えめに考えても40%程度は自宅のインターネットで業務している=自宅のインターネット代の40%程度は経費計上しても良いのでは、という考え方です。

    携帯電話は同じく「家事按分」という考え方も良いかと思いますが、法人で契約するということを検討しても良いかと思います。

    地代家賃

    地代家賃はその名の通り「家賃」が対象となります。通信費と同様に「家事按分」の考え方が適用できますので、自宅業務の方は3割程度でしたら、自宅の家賃を計上しても問題ないかと考えます。その場合、自宅の中でも「ここで業務を行っている」という範囲を明確にしておく意識を持っておくと、いざ指摘されるようなことがあっても安心です。

    また、自宅を法人で契約するということを検討しても良いでしょう。

    旅費交通費

    電車、新幹線、ホテルなどのほか、レンタカー代やガソリン代なども対象となります。

    プライベートとの切り分けを明確にしないと、いざというときに困りがちな項目ですが、他にも注意が必要なのがSuicaなどの「交通系ICカード」です。「交通系ICカード」はスーパーやコンビニなど決済として利用できる店舗がかなり多くなりましたが、チャージ分を旅費交通費として計上したとしても、これらのようなお買い物で利用した決済分は本来、旅費交通費として計上することはNGです。

    広告宣伝費

    広告、DM、その他、販売促進に繋がるもの全般を含められる項目です。販売促進に繋げられたという根拠があれば割と幅広く計上対象とできる分、全体の経費の中で広告宣伝費の割合が多いと、注目されがちな項目でもありますので、使い過ぎは注意した方が良いでしょう。

    減価償却費

    IT業界ではあまり使用しないかもしれませんが、設備などで使用する仕訳に「減価償却費」があります。原則として耐用年数に応じて配分して計上していくことになりますが、金額によって全額損金参入が可能となります。

    簡単に書くと、「10万円未満=消耗品費や雑費」「10万円以上30万円未満=少額減価償却資産の特例を活用」といった方法があります。それぞれ内容や条件によりますので、活用する場合は事前に税理士と擦り合わせをした方が良いでしょう。・

    消耗品費

    10万円未満であれば幅広く使用できる項目です。ただし何でもかんでも消耗品費にしていると注目されがちな項目のため、割合があまり多くなり過ぎないようにしましょう。

    新聞図書費

    項目名通り、新聞にはじまり書籍や参考書、雑誌などが含まれる項目です。他の項目と比べると高額にはならない項目かと思いますが、自己投資として積極的に使用して、普段読まないような書籍や雑誌を購入してみるのはいかがでしょうか(あくまで業務に関連するものが対象、という前提)。

    支払手数料

    税理士への委託費用や銀行振込手数料などが該当します。特に振込手数料は細かいものですが、こういった細かいお金にも意識を向けておくことは重要だと思います。

    自分でやってみた後は事務作業をアウトソーシング化 

    しばらく自分で会計ソフトを入力してみると、事業主として十分な会計知識は自然と身につきます。その後は作業化してしまうので、作業や税理士にお任せしても良いでしょう。その頃には自分の意思で仕訳の方針を考えて税理士に伝えらるようになり、それが上手なお金の使い方に繋がるかと思います。

    以上、会計ソフトの入力や仕訳を自分で対応するメリットでした。

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