セルフマネジメント手法

信用を積み上げて信頼を得る、ブランディングの考え方

    個人事業主/フリーランスとして生きていくうえで重要なこと、それは「信用と信頼」です。「この人に任せれば大丈夫」という信頼を得ることは、一朝一夕にはいきません。この記事では信用を積み上げて信頼を得る、ブランディングの考え方について書いてみます。

    「信用」と「信頼」について

    まず初めに、「信用」と「信頼」の違いを改めて理解しておきましょう。

    信用

    「信用」は、個人や組織に対して持つ期待度合いのことで、約束や責任を果たす能力や意志、正直さや誠実さを持っているか、過去の実績がどうであったか、といった内容で評価します。

    例としてクレジットカードの審査がわかりやすいですが、初めての審査であれば仕事の勤続年数や年収を確認されます。これらは「責任を果たす能力=安定した収入があるかどうか」を審査対象としているわけですが、一定の基準をクリアしていれば「信用」を得て、クレジットカードを使えるようになります。

    信用はどちらかというと、過去実績や数字で表現できる明確な根拠を基準とすることが多いです。

    信頼

    「信頼」は、個人や組織に対して持つ感情や信念で、多くの場合は既に「信用」を得ているうえで、望ましい行動や結果を期待している状態です。

    この人に任せれば大丈夫」「この人から紹介される人なら信用できる」というように、本来なら細かい確認や審査が必要となるような場面でも、無条件で進むのは、この人に「信頼」があるからです。

    信頼は感情的な要素が多く、期待値が高い一方、失望にも繋がる可能性があるため、信頼を得た状態での言動は細心の注意と責任が必要です。

    信用を積み上げて信頼を得るというのが、順序としては一般的です。

    有言実行=やり切る意識

    信用を積み上げるために重要なことは「有言実行」であり「やり切る意識」です。

    案件相談を頂く際に、なんでも「出来ます/やります」だけでなく、時には「出来ない」ということもしっかり伝えられることが大切です。正確には根拠なく出来ないと言うよりも、「納期を調整して頂ければ出来る」など、出来る条件をお伝えしたうえで、条件が通らない場合は出来ない、という伝え方をすることが、信用に繋がります。

    そして宣言したことを実行してやり切るということが「有言実行」です。

    有言実行を続けるポイント

    「有言実行」と言葉では簡単に言えますが、なかなかうまくいかないこともあります。例えばホームページ制作で、クライアントがデザインを担当し、コーディングだけ受注したとします。納期は予め決まっているものの、一向にデザインが出てこない。そしてようやくデザインが出てきたのが納期直前。その時点でコーディングが納期に間に合わないと伝えてしまうと、「予め納期は伝えていたのに、なぜ間に合わないのか」と言われかねません。

    この例の場合、一歩間違えると「納期に間に合わないのはデザインが遅いクライアントの責任」と考えてしまうかもしれません。ただ、それは「責任転嫁」であり、責任は自分にあると考えた方が良いです。

    自分がコーディングだけなのでデザインが出るのを待つという姿勢ではなく、「納期に間に合わせるためには作業で3営業日、ご確認と修正を考慮すると追加で1営業日は確保したいので、遅くとも納期の5営業日前にはデザインをお送りください」というように、納期を守るための条件をこちらからお伝えすることで、結果として納期を守ることが出来ます。

    このように有言実行のための前提条件を明確に伝えながら案件に関わることが、有言実行を続けるポイントになります。

    信頼関係について考える

    クライアントやパートナーと良い関係性を構築できているか。継続性の高い案件があるか。これらは信頼関係を考えるうえでとても重要な要素です。

    クライアントやパートナーとの関係性について

    クライアントやパートナーとの関係性については、仕事としての信用の積み上げの他に、人間関係も必要となります。時にはお歳暮やお中元をお贈りしたり、時には飲みのお誘いをしたりしながら交流を深めることで、業務だけではなく人間味も含めて良い関係性を構築することが大切です。

    案件の継続性について

    案件の継続性について重要なことは、「時には無理難題も飲み込む」ということであると考えます。クライアントは時として、悪気はなくとも「ついでにこれもお願い出来ますか」「あの修正も混ぜ込んで対応して下さい」といった要望を見積後に詰め込んでくることがあります。

    これらの要望は飲み込み過ぎるとキリがなくなってしまうのですが、とはいえ杓子定規に「すべて別途見積です」というのも、印象としては悪い方向に傾きがちです。そのため、飲み込んで対応するにしても「今回は併せて対応させて頂きます」といった「今回だけの特別感」を少し添えてお伝えすることが大切です。

    クライアントやパートナーとの関係性と、案件の継続性のバランスを意識することで、信頼関係が深まり、案件をより長く継続させて頂くことに繋がります。

    信頼を得ることに繋がる「炎上案件」

    誰もが出来れば関わりたくないと思う「炎上案件」。「期日になっても成果物が出てこない」「要求と全く違う成果物が納品された」「担当者が体調不良で倒れた」など状況は様々ですが、一般的に「炎上案件」と呼ばれる案件は、「納品/リリース」というゴールに向かっておらず押し問答となっていたり、最悪の場合は訴訟になっている場合もあります。

    そのような「炎上案件」ですが、進んで受注させて頂くことで得られるメリットもあります

    予算のメリット

    炎上案件は時として「何としてでも終わらせたい」というクライアントの意向が強い場合があります。また、そもそも何かしら困難な状況のため、通常より高めの見積でも通る場合が多いです。

    炎上案件にもかかわらず通常の単価感であったり、見積提出後の減額交渉が強くあったりする場合は、無理せずお断りすることも大切です。

    過去に相談を請けた案件で、見積を提出したところ、「炎上の原因となった外注先に支払ったので予算が少ない」という理由で減額を求められたことがありました。「それならその外注先に引き続き完了まで対応してもらうか、返金請求してこちらの予算に充てて頂くようには調整出来ませんか」と求めたところ、担当者は「うーん。。。」と唸ってそのまま話が流れたことがありましたが、その後、その案件自体が頓挫して結局、リリースされることは無かったそうです。

    信頼獲得のメリット

    誰もが避ける炎上案件だからこそ、困難を解決して納品リリースまでもっていったという実績は圧倒的な信頼獲得に繋がります。この信頼から取引先や案件の紹介に繋がることが、炎上案件対応の一番のメリットです。

    対応中は様々な要因でとても大変であることが多いですが、対応後に良質な案件やクライアントをご紹介頂ける可能性は高いと考えて良いです。

    また、不思議なことに「炎上案件」を紹介して頂くことも多くなります。これは「炎上案件の解決ならこの人」という「信頼」があるからこそで、無理のない範囲で繰り返すことで新しい案件やクライアントに困らない状況になっていくきっかけとなります。

    まとめ

    • 有言実行を継続する
    • クライアントやパートナーとの関係性と案件の継続性のバランスを意識する
    • 炎上案件の相談をうけたときはメリットを考慮して引き受けるかどうかを判断する

    ブランディングとは価値向上や他社との差別化という観点で、「自分自身の価値や位置づけ」を意識するかしないかで結果が大きく変わります。信用を積み上げて信頼を得ることを継続することで、「この人に任せれば大丈夫」と評価されるようになることは、とても重要です。

    冒頭でも書かせて頂きましたが、信頼を得ることは、一朝一夕にはいきません。日々継続することで少しづつ積みあがっていきますので、「自分自身の価値や位置づけ」を常に意識するように心がけましょう。

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